シンガポール帰国レポート

2年間滞在していたシンガポールからご帰国されたOさんにご協力いただき現地の情報や帰国時の手続き方法などの貴重な情報が詰まったレポートを書いていただきました。

1.シンガポールの現状、町の様子

(3月25日時点)市中感染者は毎日ほぼ0人、入国感染者も10~20人ほどの日々。一時は集団感染で問題視されたワーカー(バングラデシュ等の国からの移民労働者)のドミトリー(相部屋の格安宿泊施設)での感染も近頃は0人。8人までの会食は許可されているので、コロナ流行前と変わらない日常。レストランでは、酒類の提供が22:30までに制限、各テーブル間のSafeDistanceを保たなければならない等の制約があり、これに違反すると営業停止や罰金などのペナルティがある。街中のショッピングモールなども週末は人がかなり多く混雑している。マスクの着用は必須で、政府から定期的にマスクの無料配布(布マスク、質良し)がある。建物に入場する時は、体温検査及び「SafeEntry」といったQRコードによるチェックインシステムが義務付けられており、毎回監視員によるチェックを経なければならない(感染者発覚時の行動追跡のため)。IDカードまたはTT(TraceTogether)トークンという追跡端末でもチェックイン可能で、TTトークンは地域にあるコミュニティセンターというところで無料配布されている。(→スマートフォンを持っていない高齢者などへの対策)

2. 出国前の準備

搭乗フライトの出発時刻72時間前のPCR検査(と結果の印刷)、羽田~自宅間のハイヤーの予約、Notarise手続き(シンガポール政府へのPCR検査結果認証手続き)

https://www.sg.emb-japan.go.jp/itpr_ja/keneki_0108.html

在シンガポール日本国大使館のページはシンガポールで必要な手続きについてこまめに更新している。

(自分もPCR検査結果の印刷が必要など知らない情報が多かった為、この大使館の情報が広まればいいなと思う。)

 

ご参考までに、大体の人が家を引き払って最後の期間はオフィスからも離れホテル等で暮らしていることが多い為、この検査結果印刷が必要ということについて、困っている方が多いとのこと。

私はホテルで印刷してもらうことができたが、日本のように簡単にコンビニで印刷できる環境が無いので準備はしっかりしておく必要があるように感じた。

 

~事前に準備をしておけば良かったこと等~

・OSSMA(位置情報確認アプリ)、COCOA(接触確認アプリ)のインストール

・新型コロナウイルス感染対策質問票(厚生労働省)の回答とQRコード準備

↑上記2点に関しては自分の調査不足。既に対応済みの搭乗者もいた。ただ、出発間際は引越し準備等々忙しい日々を過ごすのでわざわざ細かくみる時間もなく、一つに情報がまとまっているサイトもどこかわからず、当日対応は可能ですが、機械が苦手な人は時間がかかるかもしれない。

 

・所在確認のためSkypeを使うのでアプリのダウンロードを指示された。自分はSkypeのアカウントを所持していたので問題なかったが、アカウントを持っていない方はアプリをインストールしてアカウント作成する必要があるので、面倒だと思った。今まではLINEを使用していたはずだがセキュリティの脆弱性の問題からおそらく最近変わった模様(LINEを使用しないことは知っていたが代替案がSkypeだとは知らず)。

3. 当日の空港、イミグレーションの様子

利用フライト:3/25() NH844 シンガポール 2200頃 → 羽田 0600 (翌朝着)

◇シンガポール・チャンギ国際空港

・チェックインカウンターで検査結果の提示を求められる

・イミグレーションは通常の出国時と変わらず問題も無くスムーズ

・空港全体は非常に空いている。(到着客との交わり等を心配していたが、人があまりいなかった)

・防護服を着た職員、手すりを消毒する係員がいる。

4. 機内の様子、サービスの変化(NH844)

・全体で30人くらいの搭乗者(ほとんどが日本人のようだった)。
・CAがマスク・手袋、人により感染対策用の眼鏡着用
・軽食は袋詰めで提供
・飲み物はオレンジジュース、温かいお茶、スープの3種類をお盆に乗せて配布するスタイル。
(既に容器に飲み物が注いであり、コップを配るのみ)
・到着後は指示があるまで座席に着席しているように言われる。収納棚からの荷物は乗務員の指示が出たら取り出せる。機内から降りる時も指示に従い、前方の乗客から順番に、前の人との距離を詰めすぎないように言われる。

5. 羽田空港到着後の流れ、各手続きに要した時間(※撮影禁止)

着陸後、1台のバスでエプロン(飛行場)からターミナルまで移動。到着後は、迷わないように矢印案内があり順路に従って進む。それぞれのセクションにたくさんの人員が配置されていて、各資料のチェックをされる。セクションは大体7~10個ほど。例えば、最初のセクションは質問票の確認。(質問票入力が完了すると生成される)QRコードを提示できたら次へ、未登録の人はその場で登録の指示があり、完了したら次のセクションへ徒歩で移動。

空港内はWi-Fiが飛んでいるので自分のスマホで対応もできる(ターミナルに到着後、すぐにWi-Fiに接続をするのをおすすめ)が、ネット環境が良くない場合はパソコンを使わせてくれるセクションもあった。各担当者が資料の受け渡しだけでもゴム手袋を着用、搭乗者は途中でアルコール消毒の指示があり、感染対策をしている様子がうかがえた。私たちが到着した時間(26日早朝)は、搭乗者30人程しかおらず、且つ他の到着便が無かったので、どこかで順番を待つということは発生しなかった(それくらい各セクション人員配置がしっかりされているというのもある)。他にも資料の確認セクションや、アプリダウンロードのセクション等々経て、検査のセクションへ、ちなみにPCR検査は唾液検体。細い容器に唾液をためる。ここも複数の場所があり、選挙会場のように一人一人のスペースが小さくパーテーションで区切られている。検査が終わると結果を待つ。(搭乗ゲート146のところで、飛行機の出発を待つような)電光掲示板にあらかじめ言われている自分の検査番号が表示されたら窓口へ、結果を窓口で言い渡されて入国審査に向かう。顔認証を終え、入国スタンプがいる人はスタンプをもらい荷物受け取りエリアへ。荷物は全てターンテーブルから降ろされ、自分の荷物はまとめてカートに乗せておいてくれるので、そのカートをピックアップした上で税関申告、出口に向かって終わり。

  • 羽田空港到着から入国までの時間

・5:55頃 着陸

・6:10頃 ターミナル着

各手続

・7:20頃 陰性結果

・7:40頃 入国、ハイヤーカーに乗車

 

私は事前準備が足りなかった為各セクションで登録等の作業が発生したが、検査結果のところに辿り着く頃には、先頭の手続きがスムーズに進んだ方々に追いつき、146ゲートで検査結果を15分程待った。ターミナル着から検査結果が出るまではざっくり1時間程のイメージ。

 

~空港到着後に事前に準備しておくと良いこと~

・スマホの充電      → 各手続きにダウンロード等をするように指示がある場合があるので、十分にしておいたほうが良い

・資料のファイル → セクションで何回も資料を提出させられたりするので、直ぐに提示できるようクリアファイルにまとめて手で持っておくと楽だった。