カタール 電話・SMSを利用した詐欺被害に対する注意喚起

※各情報は最新・正確な情報を慎重に収集しておりますが、流動的なため予告なく変更となる場合がございます。
※フライト搭乗拒否や入国拒否された場合、その他発生した問題に対して当社は一切その責任を負いませんので予めご了承下さい。
※最新情報は出典元・各国大使館/領事館・公的機関のサイト等を必ずご自身でご確認下さい。

(ポイント)
~銀行をかたる電話で個人情報を聞かれたら、必ず一旦電話を切り、公式サイトで電話番号を調べて架電する!~~電話、SMSでは、パスワードを絶対に教えない!~

電話やSMSを使用して個人情報をだまし取り,銀行口座から金を詐取する詐欺被害が発生しています。相手が銀行や公的機関をかたる場合には,十分な警戒が必要です。 また,不用意にIDやパスワードを相手に教えることは絶対にやめましょう。

(本文)
1 手口と特徴点○ 銀行をかたる電話で、「口座がサイバー攻撃された」、「今すぐ手続きが必要だ」などと煽り立て、その場で、カタール在留許可証の番号、口座番号、パスワード等の個人情報を聞き出し、銀行口座から現金が引き出される事件が発生しています。
○ 銀行をかたるSMSで、「銀行口座が取引停止となった」などと送りつけ、メッセージ内の偽リンクへのアクセスや個人情報の入手を試みる事案が確認されています。

2 重要ポイント
○ カタール国内で発生した詐欺事件では、犯人側が何らかの方法で相手の個人情報の一部を把握しており、一般人が知り得ない個人情報を提示することで、相手の信用を獲得しようとする手法が確認されています。

○ 犯人は、緊急性が高いことを伝え、あなたに正常な判断をさせないように、通話を続けたままにさせ,個人情報を聞き出そうとします。

3 予防策○ 銀行や公的機関が、電話やメールでパスワードを確認することはありません。
○ 銀行や公的機関をかたる電話の場合は、支店名等を確認して電話を切り、必ず公式ウェブサイトで電話番号を調べて、こちらから架電しましょう。

○ 不審な電話,身に覚えのない申出やメッセージには無視しましょう。
○ 何かおかしいと感じたら、周囲の人、当館、警察に相談しましょう。

4 留意点
○ 何らかの方法で個人情報が盗まれてる可能性があります。不特定多数の者が利用できるWifiは、セキュリティーの脆弱性が指摘されており、個人情報が盗まれる、勝手にアクセスされるなどの危険性が潜んでいます。

○ 銀行や公的機関にアクセスし、個人情報を入力する際には、Wifi接続を遮断し、携帯電話のデータ通信を利用することをお勧めします。
(※ カタール国内では、一般的にVPNを介して国内銀行や公的機関にアクセスすることできません。)

5 参考となるドバイでみられる詐欺類型(在ドバイ総領事館HPからの引用)
在ドバイ日本総領事館では、詐欺被害にあったとする在留邦人からの相談を元に、傾向と対策をまとめた資料をHPで公表しています。以下は同総領事館のHPから、カタール在住の日本人の方にも参考になる情報を抜粋した内容です。

(1)金融機関をかたる詐欺
○銀行機関の幹部(Manager、Executive Director、CEO 等)、投資担当を名乗る。⇒ こんな偉い人が一顧客に突然、直接、連絡をよこしてくることは考えにくい!

○「賞金が当選した」、「銀行の規則が変更された」、「支店が変更された」などと、連絡をよこした理由をつける。⇒ 名目は利益のある話、あるいは不利益のある話のどちらかです。いずれにせよ、急を要すると述べてせかしてきます。

○「すぐに賞金を入金したい」、「あなたの個人情報が必要」、「あなたの口座を貸してほしい」などと至急の対応を迫る。⇒ ほとんどの場合、犯人は被害者(つまりはあなた)が誰なのか、名前すら知らないため、アプローチの初期段階で「IDを送付してください」などと言ってきます。しかし、これこそが詐欺のサインです。本当に重要な連絡なら、相手はあなたのことを事前に知っているはずです。
※ カタールでは、犯人側が被害者の名前など一部個人情報を承知しており、その情報を巧みに利用して被害者の信用を獲得しようとするケースもあります。

○「すぐに対応しない場合は賞金が消滅する」、「銀行の規則に応じなければ口座が凍結される」、「政府の規則により罰金が科せられる」などとし、対応を迫る。
⇒ 被害者側が対応を渋ると、不利益の可能性を示唆して即時の対応を迫ります。言い換えれば、相手側も思うようにいかず、焦っている状態とも言えます。相手のペースに飲み込まれず、距離を置きましょう!

(2)王族、政府機関をかたる詐欺
○王族、政府高官、彼らの知人/親戚を名乗る。⇒ いかにも王族や政府高官が言い出しそうな話かもしれませんが、「なぜ、こんな話が私に?」と考えてみましょう。特に理由が思い浮かばない場合、怪しい話だと感じましょう。

○「賞金が当選した」、「政府の支援が受けられる」、「遺産を相続したい」、「慈善団体設立のため資金が必要」などと理由をかたる。⇒ こういった立場の方があなたに直接連絡をしてくることがあり得るか、冷静に考えましょう。

○「すぐに賞金を入金したい」、「今すぐあなたの情報が必要」、「資産を送金するためあなたの口座を貸してほしい」などと至急の対応を迫る。⇒ 「地位のある者」をかたり「すぐに対応せよ」と高圧的に言ってくるのが特徴です。考える暇を与えると冷静になって詐欺だと気付かれてしまうからです。○「応じなければ罰金が科せられる」、「王族が経営する弁護士事務所から訴訟を起こす」などと不安をあおる。
⇒ 「うまい話」が通用しなくなると、急に「怖い話」に移行します。求めに応じないから罰金や訴訟の責を負うとは、最初から話を無視して聞いていない人は、どうなってしまうのでしょうか? 無視しましょう。

(3)高利商取引を持ちかける詐欺○大企業の幹部、起業支援をする会社、金(Gold)取引業者、仮想通貨業者等を名乗る(アフリカや紛争地域など第三国に所在する企業をかたり、ドバイでの取引を問いかける場合等)。
⇒ 身分偽装は多種多様です。「中東にありそうな」職業や、むしろ「難しくてよく分からない」職業や身分の方が興味を引きつけることになるかも知れません

○高利回りの取引、ビジネス商談、金の売買、仮想通貨の高配当話、資金の一部を謝礼として渡すなどと、理由をかたる。⇒ 日本でこういった話を聞いても、いまひとつ信じがたいかも知れません。しかし、中東を舞台とすると、「ありそうな話だなあ」と感じてしまいがちです。でも、実際のところ、そんなうまい話が頼みもしないのに向こうから突然に転がり込んでくることはありません!

○「取引の頭金を入金してほしい」、「送金のためあなたの口座を貸してほしい」、「商品輸送のための手数料/税金/印紙代/弁護士代を払ってほしい」などとして金銭を要求する。⇒ ここが、詐欺の「不思議」なところです。お金が儲かる話のはずなのに、なぜ、最初にお金を払わないといけないのでしょうか? なぜ、自分(=犯人)の口座でできない取引なのでしょうか? 「○○料」「○○代」に、そんなに高額がかかりますか?

6 最後に !?と感じる瞬間があれば、相手とのコンタクトを一旦中断し、相談・確認をしましょう。
万が一、被害に遭ってしまった場合や,詐欺と思われるアプローチを受けた場合は,在カタール日本国大使館領事班に御相談ください。

 

 

出典:外務省ホームページ 外務省海外安全HPより↓
https://www.anzen.mofa.go.jp/od/ryojiMailDetail.html?keyCd=115624