2021年05月10日 公益財団法人日本台湾交流協会高雄事務所 台湾安全情報(2021年1月から3月)

※各情報は最新・正確な情報を慎重に収集しておりますが、流動的なため予告なく変更となる場合がございます。
※フライト搭乗拒否や入国拒否された場合、その他発生した問題に対して当社は一切その責任を負いませんので予めご了承下さい。
※最新情報は出典元・各国大使館/領事館・公的機関のサイト等を必ずご自身でご確認下さい。

2021年1月から3月に関する統計データ(暫定値)及び同期間に発生した事案を基に作成した台湾の安全情報を以下のとおりお知らせします。
1 社会・治安情勢
一部の団体等による抗議活動が散発的に行われていますが、一般市民全般の対日感情が悪化しているとは言えません。
また、台湾の治安が大きく悪化したという状況は認められず、治安情勢は比較的安定していると言えます。

2 犯罪の傾向
(1)主な犯罪の発生件数
内政部警政署の発表によると、2021年1月から3月までの間の刑法犯の発生件数は6万1,736件と、前年同期(2020年1月から3月までの間)と比較して、1.8%減少しています。統計上は前年より治安の改善が見られますが、引き続き油断することなく、台湾が海外であることを忘れずに防犯意識を高めるように心掛けてください。
また、主な犯罪の発生件数は以下のとおりですので、被害防止の参考としてください。
刑法犯総数 6万1,736件(前年比 1.8%減)
うち殺人 51件(同 上23.9%減)
うち強盗 41件(同 上 4.7%減)
うち強制性交 19件(同 上47.2%減)
うち窃盗 9,066件(同 上 5.9%減)
うち詐欺 5,634件(同 上 1.6%増)
(2)邦人被害の事案
ア 窃盗
2021年3月、台北市内の路上で、邦人が財布、パスポート等が入ったバッグを盗まれたという事案を把握しています。本件は、林森北路付近に所在するお店で酒を飲んだ後に同付近の路上にあるベンチで寝込み、目が覚めたらバッグがなくなっていることに気が付いたというものです。このように、飲酒等が原因で寝込んでいる者の所持品を狙う手口を「仮睡者ねらい」と言いますが、台湾においても、春節前後の忘・新年会、会社の人事異動期の歓送迎会等を含め、飲酒の機会は少なくありません。過度の飲酒は控えるとともに、飲酒後には路上、電車内等で寝込むことなく、自宅や宿泊ホテルまで確実に帰るようにしてください。
また、日本への帰国や海外旅行ができないことから台湾内を旅行される方も多いと思いますが、台北市内の国立故宮博物院、忠烈祠、中正紀念堂、龍山寺、永康街、台北101、世界貿易センター、西門町、士林夜市、饒河夜市及び寧夏夜市、新北市内の九フン(「にんべん」に「分」)、高雄市内の蓮池潭、六合夜市及び瑞豐夜市並びに鼎泰豐の店舗等の各種観光地をはじめ、空港や駅等での貴重品の管理には引き続き留意してください。
イ パスポートの紛失
日本台湾交流協会が把握しているパスポートの紛失事例から、以下のような特徴が挙げられます。
○ 九フンや夜市等の大勢の観光客で混み合う観光地においてパスポートを紛失する。
○ 乗車したタクシーや公共交通機関にパスポートが入ったバッグを置き忘れる。
○ 空港での両替時に本人確認のためにパスポートを提示し、そのまま置き忘れる。
○ 泥酔するまで酒を飲んだ後に路上で寝込み、パスポート入りのバッグを紛失する。
○ ナイトクラブに入場する前にパスポートを提示し、店内で酔っ払って紛失する。
○ 部屋の片付けや引っ越しの際に、パスポートを誤って捨てたり、落としたりする。
上記に見られるように、パスポートの紛失は所持者本人の不注意によるものが大半を占めます。パスポートを紛失した場合、台湾当局への届出に加え、どうしても急ぎ帰国の必要がある場合には、帰国のための渡航書の申請等が必要となります。そのためには、戸籍謄本等の入手が必要となるなど、申請手続には多くの時間と労力を要します。また、日本のパスポートは国際的な信用度が高く、紛失したパスポートは偽変造され、不法な出入国等の犯罪や国際テロを助長するおそれがあります。上記の事例を参照しつつ、滞在中のパスポートの管理に十分に留意するようにしてください。

3 交通事故の傾向
(1)主な統計
内政部警政署の発表によると、2021年1月から3月までの間の交通事故の発生件数は9万353件と、前年同期と比較して3.9%増加しています。また、死者数は減少しているものの、負傷者数は増加しています。日本と台湾の交通事情や習慣の違いを引き続き意識するとともに、運転時及び歩行時ともに周囲の自動車やバイクの走行状況に十分に留意してください。
なお、交通事故に関する主な統計は、以下のとおりです。
発生件数  9万 353件(前年比3.9%増)
死者数      509人(同 上1.4%減)
負傷者数 12万 497人(同 上4.1%増)
(2)邦人被害の事案
1月、邦人が夜間に台北市内で自転車に乗っている際に左折してきた自動車にはねられて重体となったという事案を把握しています。また、2月、邦人が昼間に新北市内でスクーターに乗っていた際にバイクと衝突し、相手方は即死、邦人は意識不明の重体となった後に亡くなったという事案を把握しています。自転車やオートバイを運転する際には交通事故に遭う可能性が一層高くなることに留意し、周囲の車両の走行状況を常に意識しながら運転するように心掛けてください。

4 テロ・爆弾事件の発生状況
報告されていません。

5 邦人に関する誘拐・脅迫事件の発生状況
報告されていません。

6 日本企業の安全に関する諸問題
報告されていません。

7 海外旅行保険への加入
台湾を訪れた邦人(特に高齢者)が滞在中に体調を崩して病院に入院し、高額な医療費(例:手術を伴う1か月程度の入院で約500万円)を支払うことになった事案が見受けられます。また、邦人が自身の体調不良に対し医療費がかさむことを心配して病院の受診をためらっていたところ、病状が悪化し、救急搬送されて入院したという事案(1か月余りの入院費・治療費は約350万円)を把握しています。
このような場合、海外旅行保険に加入していれば、病気の際の医療費、移送費等が補償されるほか、保険会社や契約内容によっては、家族の渡航費や台湾において日本語通訳の手配サービスを受けることも可能となります。台湾を訪れる際には、犯罪被害、交通事故、突然の体調不良等に備え、可能な限り充実した海外旅行保険に加入することをご検討ください。

8 台湾当局による新型コロナウイルス感染症への各種対策
2021年3月1日より、日本人を含む外国籍者については、有効な居留証を所持する者のほか、居留証を所持していない者は、観光及び一般的な社会訪問以外の目的で、台湾の在外事務所において特別入境許可を得ていることが入境の条件となっています。また、外国籍者が台湾に入境する際には、搭乗前3日以内のPCR検査陰性報告を提示する、14日間の在宅検疫を行う居所に関する証明を提供する、及び、オンラインの「入境検疫システム」で健康状況の申告を完了させる必要があります。
また、台湾入境後には、14日間の在宅検疫及び7日間の自主健康管理が義務付けられています。在宅検疫期間中は、自宅又は防疫ホテルに滞在し、外出、出境(日本への帰国)、公共交通機関の利用等ができないほか、自主健康管理期間中は、公共の場所に行くことや外食を避けることが求められています。これらの義務に違反した場合、関連規定により高額な罰金が科せられます。

新型コロナウイルス感染症に関する台湾当局の各種措置は、感染状況等に応じて変化し得ることから、当協会のHP(https://www.koryu.or.jp/tabid2169.html)のほか、衛生福利部疾病管制署のHP(https://www.cdc.gov.tw/) を参照し、最新の情報を得るように努めてください。

9 在留届等の提出
4月2日、花蓮縣において、台湾鉄道の特急列車の太魯閣號(タロコ号)の脱線事故発生につき、邦人の負傷被害も確認されています。台湾では、上記のような事故のほか、地震、台風等の自然災害もあり、そのような際に在留届が邦人の安否確認に大きな役割を果たしています。台湾に3か月以上在留される方がいらっしゃる場合は、日本台湾交流協会に在留届を提出していただくようお伝え願います。また、日本に帰国した、以前届け出た住所から既に引っ越しているなどの変更がある場合には、以下のページを参考にして「帰国・転出届」や「変更届」の提出をお願いします。
当協会ホームページ:在留届の提出(https://www.koryu.or.jp/consul/stay/)

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台湾域外からは(地域番号886)-7-771-4008
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ホームページ:https://www.koryu.or.jp/

出典:外務省ホームページ 外務省海外安全HPより↓